(未必の故意)
「では早速ですが神尾さんにお尋ねします。報道されている通りの発言を本当に神尾さんはおっしゃったんですか?」
「はい、しました」
「それは、このような大惨事につながるかも知れないと充分に承知して発言したと言う事でよろしいんですか?」
「その様な言い方をされて私がこういう結果にしたいと思って作為的に発言したととらえられると心外なのですが、こういう結果にはなって欲しくなかったしこういう結果にしたくもなかったけれど、こういう結果になってしまったというのが真実です」
「神尾さん、それは殺人教唆にはならなくても未必の故意には相当しますよ」
弁護士の杉並が神尾の発言にかぶせるように声を荒立てて発言した。
それに対して大倉が問い返す
「杉並先生、未必(みひつ)の故意(こい)というのはどういう意味ですか?」
「ああ・・失礼しました。未必の故意というのは、そうしようという気持ちが無かったとしても、こういう事をすれば当然そうなるだろうけれどそうなっても構わないという言動をした場合は未必の故意という責任を負わなければならないという事を指して言います。
たとえば、下には多くの人が歩いていると知りつつ高層ビルの上からパチンコ玉を数百個バラ撒いたとします。その結果多くの人が死傷したとか、車のブレーキオイルを抜いてしまってその結果事故で死んでしまったとかの場合、ほんの悪戯で殺す気は無かったと言えば無罪になるというのはありえませんよね!」
「なるほど・・今回の神尾さんの発言はその未必の故意に当たると杉並先生はお考えになるんですね?」
「その通りです。その様な場合と同じに考えるのが妥当だと私は思います。」
「その意見に対して神尾さんはどうお考えですか?」
神尾は軽くうなずいて
「未必の故意ですか・・・私は今日ここに法律論をしに来た訳ではないんです。私は、人権など無視されてイジメられ、この世とこの世に住むすべての人間に絶望して一人寂しく自殺して死んでいく生徒を一人も出したくなかったんです・・」
「それがあの発言ですか?神尾さんアンタは間違ってるよ!他にも方法はいくらでもあるはずだ!」
教育評論家の荒川が口を挟んだ。
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